すべり症・腰椎分離症

すべり症とは?種類は主に3つ

すべり症とは?種類は主に3つ腰椎は、上から第1腰椎~第5腰椎まで5つの椎骨で構成されています。
椎間関節が壊れてしまったり、椎間板の異常などにより腰椎のズレ(すべり)を引き起こすことがあり、これを「すべり症」と呼びます。
すべり症や大きく、以下の3つに分類されます。

形成不全性すべり症

生来的に脊椎の発育に問題があることで発症するすべり症です。
非常に稀なケースです。

分離すべり症

腰椎の後方部分である椎弓が分離する「腰椎分離症」を原因とします。
腰椎分離症とは、腰椎の後方部分である「椎弓」が分離(骨折)した状態のことを指します。
第5腰椎での発症頻度が高くなります。
主に思春期前後のスポーツのしすぎが関与しているとされています。

変性すべり症

加齢に伴う椎間板の変性、椎間関節部周囲の靭帯や筋肉の緩みなどによって起こるすべり症です。
3つのタイプの中で、もっとも頻度が高くなります。また、手術が必要になる割合も高くなります。
第4腰椎、第5腰椎での発症頻度が高くなります。

分離すべり症の原因となる「腰椎分離症」とは

すべり症の1つである「分離すべり症」は、「腰椎分離症」を原因として発症します。
腰椎分離症とは、腰椎の後方部分である椎弓に負荷がかかり、折れてしまう(分離)ことを指します。
椎弓はもともと衝撃に強くなく、ジャンプ、腰をねじる動作などの激しい運動を繰り返すことでヒビが入ったり、疲労骨折を起こすことがあります。
主な症状は腰痛です。上体を後ろに反らしたときに痛みが出る・増悪するという特徴を持ちます。

腰椎分離症の子どもが増えています

腰椎分離症の子どもが増えています近年、少子化の影響によって、「スポーツを始める(チームに加入する)とすぐに試合に出られる」ということが増えています。これはすなわち、練習量・筋肉量が不十分なまま試合に出る子どもが増えているということです。これに伴い、10代の子どもの腰椎分離症が増加しています。
子どもが試合に出ると、とにかく一生懸命になります。また試合に出られる喜びを知ると、痛みがあるのに無理をして出場を志願するということもあるでしょう。本来であれば監督者がこれをコントロールしなければなりませんが、チーム事情、また知識の不足によって試合やそのための練習を続け、結果、腰椎分離症を発症するケースが多いようです。
スポーツをしている約4割の子どもに腰椎分離症が認められたというデータもあります。保護者様は、お子様の腰痛にはくれぐれも注意をしてあげてください。「子どもだから心配ない」ということはありません。

腰椎分離症の検査・診断

体の硬さ、神経症状の有無の確認、レントゲン検査を行い、診断します。
早期の分離症はMRI検査でないと見つけれないことがあります。MRI検査が必要と判断した際には、近隣医療機関と連携します。

低被ばくでの検査が可能です

低被ばくでの検査が可能です整形外科を含め医療機関の検査でよく行われるレントゲン検査・CT検査に、お子様の被ばくを心配される保護者様は少なくないかと思います。「線量が少ない」「飛行機に乗ってもこれくらいの被ばくがある」といった説明があっても、やはりゼロではない以上、保護者様が心配されることは当然と当院は考えます
一方で、疾患によっては診断にレントゲン検査やCT検査が欠かせないという事実もあります。
当院では、むやみにX線を使った検査は行いません。診断や経過観察、治療後の定期検診において、患者様のお身体の健康のために必要と判断したときのみ、実施します。
また当院は、最新鋭のX線TVシステム「Sonial Vision G4」を導入しております。CTのような断層画像が得られることから、分離すべり症の診断も可能です。加えて、従来のCTの10分の1という低被ばくでの検査が可能です。

すべり症の治し方(治療方法)

保存的治療

分離した場所がかどれぐらい硬くなっているかで治療が異なります。多くのお子さんはスポーツを一過性に休み、コルセット装着して癒合を待つことになります。

すべり症の予防方法

すべり症の予防方法腹筋や背筋の強化、ストレッチなど、一般的な腰痛予防に加えて、体の柔軟性を高める運動を行うことが、すべり症の予防につながります。
育ち盛りのお子様は、身長が伸びるスピードが早く、体が硬くなりがちです。筋のバランスをとるために腹筋訓練、背筋、大腿部の筋のストレッチングも重要です。 
当院では分離部に有効な物理療法を説明・同意を得た上で、行っています。ご相談ください。

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